赤ちゃんをようやく寝かしつけて、やっと自分の時間。お茶をいれて、スマホでも見ようかな…と思ったら、また泣き声。
おっぱいを探すように口を動かして、手を口に持っていって、また授乳。
「さっき授乳したばかりじゃなかったっけ?」と時計を二度見したくなるあの感じ。
もし心当たりがあるなら、今まさにクラスター授乳の真っ最中かもしれません。
ぐずぐず、べったり、服はミルクだらけ、ママはクタクタ…。
でも、これ、実はとてもよくある「普通のこと」です。
ここでは、いったい体の中で何が起きているのか、なぜ赤ちゃんが食べても食べても満足しないように見えるのか、そしてこの時期を「私、ちゃんとできてない…」と責めずに乗り切るコツをまとめます。
先に言っておきますが、あなたはちゃんとやれています。
簡単に言うと、クラスター授乳とは、1日の中で授乳が数時間のあいだにギュッと固まって起こることです。
きれいに3時間おき、4時間おき…といった一定の授乳間隔にはならず、「この時間帯だけ授乳回数が異常に多い」状態です。
よくあるパターンはこんな感じです。
とくに夕方〜夜にかけて起こりやすいので、
「夜になると急に授乳がまとまる」
「夕方になると毎日ぐずっておっぱいから離れない」
と感じるママが多いです。
ポイントを整理すると、
「クラスターフィーディングとは何?」「クラスター授乳とは結局どういう現象?」と思っていたら、今読んでいるこの記事がまさにその答えです。
クラスター授乳の赤ちゃんが「底なし胃袋」みたいに見えてしまう理由はいくつかあります。
母乳は需要と供給のバランスで作られます。
たくさん飲まれれば飲まれるほど、体は「もっと母乳が必要なんだな」と判断して生産量を増やします。
赤ちゃんが短い間隔で何度も授乳したがるのは、体からしたらこんなメッセージです。
「もっと母乳が欲しいよ、増産よろしく!」
夕方以降に長く続く授乳タイムは、こんな働きをしてくれます。
なので「クラスター授乳=母乳足りない」というわけではありません。
むしろ多くの場合は、**足りないからではなく「必要量を増やしている最中」**です。
クラスター授乳がよく見られるタイミングとして、
がよく挙げられます。
このあたりはいわゆる**成長スパート(成長スパート授乳が増える時期)**で、体も脳もぐんぐん発達中。
身長や体重が増えるだけでなく、神経回路もどんどん作られ、赤ちゃんの世界が一気に広がります。
その時期に授乳回数が増えるのは、
といった意味があります。
「新生児のクラスター授乳、いきなり始まったけど何これ?」というとき、裏では成長スパートが起きていることが多いです。
赤ちゃんは、お腹を満たすためだけに授乳しているわけではありません。授乳には、
といった「心の栄養」としての役割もあります。
とくに夕方は
が積み重なって、赤ちゃんがオーバーワーク状態になりやすい時間帯。
「夕方になるとぐずる」「黄昏泣き」なんて言葉もありますよね。
クラスター授乳は、そんな1日の終わりに、赤ちゃんが自分を落ち着かせてリセットするための手段でもあります。
赤ちゃんの中には、まとまった睡眠に入る前に**「カロリーの先取り」**のようなことをする子もいます。
例えば、
というパターン。
大人でいう「寝る前にしっかり夜ご飯を食べておく」に近い感覚で、授乳でエネルギーをためこんでから眠りに入っているとも言えます。
もちろん個人差は大きいのですが、よく見られる傾向としては、
にクラスター授乳が起こりやすいです。
赤ちゃんによっては、
と、波のように行ったり来たりすることも。
ただし、もし赤ちゃんが
のであれば、それはほとんどの場合正常な経過の一部と考えられます。
ここは、夜中のリビングで授乳しながら「きっと母乳が足りないんだ」と不安になっている日本中のママに届けたいポイントです。
クラスター授乳=母乳不足、とは限りません。
むしろ、新米ママが一番勘違いしやすいのがここです。
「赤ちゃんがずっとおっぱいを離さない。
ということは、私の母乳が足りてないってことだよね?」
実際に起きていることは、多くの場合こんな感じです。
授乳回数が増えたからといって、
ということにはなりません。
もし赤ちゃんが
のであれば、「母乳足りない」と決めつける必要はまずありません。
夕方に「おっぱいがスカスカな気がする」「やわらかくて、もう出てないのでは?」と感じるのは、
といった要素が重なっているせいなことも多いです。
どれも「ダメなママの証拠」ではなく、普通に人間らしい反応です。
それでもやっぱり心配なときは、ひとりで抱え込まずに、
などに相談を。
「クラスター授乳=母乳不足」と決めつける前に、専門家に母乳量や飲み方を一度チェックしてもらうと安心できます。
きっと、片足にだけ靴下をはいたまま夜中の3時に授乳しながら、「これ、いつまで続くんだろう…」と考えたことがあるかもしれません。
はっきりしたゴールは誰にも言えませんが、目安としては、
という流れが多いです。
多くの家庭では、
「毎晩のように続いていた夕方〜夜の授乳マラソンが、だいぶマシになってきた」
と感じるのは生後2〜3か月ごろ。もちろん個人差はありますが、ピークを越える頃合いと考えてよいでしょう。
大事なのは、
クラスター授乳は**永遠に続くものではなく、「時期的なもの」**だということ。
クラスター授乳そのものをゼロにすることはできませんが、「つらさ」をかなり減らす工夫はできます。
ここからは、毎日の生活で使えるちょっとした対処法を紹介します。
「うちの子はだいたい夕方から授乳モードに入るな」と分かってきたら、
その時間帯は動けない前提で、先に自分の環境を整えてしまいましょう。
手元に用意しておくと安心なのは、
「よし、これから数時間はここが私の仕事場」と腹をくくって座ると、意外と心が落ち着きます。
赤ちゃんに母乳やミルクをあげられるのはあなたですが、
あなたのお世話はまわりの人にお願いしてOKです。
パートナーや家族、頼れる友人がいれば、
といったことを遠慮なく頼みましょう。
「ただ座っているだけ」と思うかもしれませんが、
今、あなたはお腹の外で赤ちゃんを育てている真っ最中です。立派な重労働です。
長時間の授乳は、首・肩・腰にかなり負担がかかります。
少しでもラクにするために、
ママの体が少しラクになるだけで、クラスター授乳中のしんどさはかなり違ってきます。
クラスター授乳が続いている間は、
くらいの気持ちで大丈夫です。
限られたエネルギーを、
「授乳」と「休むこと」に優先的に使うと決めてしまったほうが、心も体も持ちこたえやすくなります。
クラスター授乳中でも、赤ちゃんは
と、細かくリズムが変わることがあります。
授乳中にぐずりだしたら、
といった小さな変化を入れてみてください。
たった5分の気分転換でも、赤ちゃんがまた落ち着いて飲み直してくれることがありますし、ママ自身のリセットにもなります。
クラスター授乳は、とにかく長くて孤独に感じやすいもの。
こんな気持ちになる人も多いです。
そんなときは、
など、「ひとりで抱え込まない工夫」を取り入れてみてください。
心の中で、自分に向かってこう声をかけるのもおすすめです。
もし、
と感じる場合は、一度産婦人科・かかりつけ医・保健師さんに相談を。
産後のメンタルケアも、授乳と同じくらい大切です。
多くのクラスター授乳は正常範囲ですが、念のためチェックしておきたいポイントもあります。
次のような場合は、
などに相談してみてください。
こうしたサインがある場合、
といった可能性も考えられます。
この場合の「クラスター授乳対処法」は、
「ただ我慢して乗り切る」ではなく、授乳姿勢や吸いつき・母乳量のチェックなど、具体的なサポートを受けることです。
「なんだか様子がおかしい」「みんなの話とちょっと違う気がする」と感じたら、
その直感は大切にしてかまいません。気軽に専門家を頼りましょう。
クラスター授乳の真ん中にいると、毎晩が果てしないトンネルのように感じることがあります。
最後に、覚えておきたいポイントをギュッとまとめます。
クラスター授乳とは?
授乳が一定間隔ではなく、特定の時間帯に何度もまとまって起こること。
とくに新生児期、生後3週・6週・3か月ごろによく見られます。
なぜ赤ちゃんはクラスター授乳をするの?
母乳量を増やし、成長スパートに備えてカロリーをため、
さらに安心感や落ち着きを得て、夜のまとまった睡眠前に「ため込み」しているからです。
クラスター授乳=母乳足りない、ではない?
ほとんどの場合、そうではありません。
赤ちゃんが上手にあなたの母乳の生産を「指示」しているだけのことも多いです。
新生児のクラスター授乳はいつまで?
生後2〜3か月ごろにピークを越えることが多く、その後は赤ちゃんの成長とともに授乳間隔も少しずつ落ち着いていきます。
クラスター授乳の対処法は?
授乳ステーションを作って長時間戦に備える、
周りの人にどんどん頼る、
自分の体を守る授乳姿勢を意識する、
家事など他のことのハードルを下げる、
そして心のケアも忘れないこと。
赤ちゃんが頻繁に授乳を求めるのは、甘えすぎでも、わがままでもありません。
あなたも「ダメなママ」だからではなく、赤ちゃんのペースにちゃんと付き合ってあげているからこそ起きていることです。
いつか振り返ったとき、
ソファで何時間も赤ちゃんを抱いていたあの夜が、
「この子と心を通わせた時間だったんだな」
「この時期があったから、今こんなに元気で安心してくれているんだな」と思える日がきます。
今は、まず水分を一口飲んで、片手でつまめるおやつを用意して、
自分が少しでもラクになれるようにテレビや音楽をつけてみてください。
あなたと、クラスター授乳真っ最中の赤ちゃん。
ふたりとも、ちゃんとよくやっています。