授乳中の食事で「これ食べていいのかな…?」と毎回ドキッとしているなら、それはあなただけではありません。親や義母の昔ながらのアドバイス、SNSの断片的な情報、雑誌の特集など、あちこちから違うことを言われると、何を信じればいいのか分からなくなりますよね。
まず伝えたいのは、とてもシンプルな事実です。
授乳中だからといって、極端な食事制限はほとんどの人に必要ありません。
私たちの体はとても優秀で、いろいろな食べ物から母乳をつくるようにできています。「念のため」と言って乳製品をすべてやめたり、味のないササミだけを食べ続けたり、カレーを一口食べるたびに不安になる必要はないのです。
この記事では、日本で暮らすママ向けに、授乳中 何を食べると良いか、どんな食べ物を控えた方がいいのか、そして信じなくていい授乳中 食事の迷信について、できるだけ分かりやすくまとめました。根拠のある情報をベースに、罪悪感なしで、現実的に続けられる授乳中 食事の考え方をお伝えします。
こんなことを言われたことはありませんか。
多くは根拠がはっきりしない話です。
母乳は、食べる物でコロコロ変わるイメージを持たれがちですが、実際はとても安定しています。
厚生労働省や日本産婦人科医会、日本母乳の会などが紹介している情報によると、ママの食事が母乳に影響する成分は一部だけで、その変化も一定の範囲に収まることがほとんどです。
体は赤ちゃんを優先して、必要ならママの体の貯蔵分から栄養を引き出してでも、赤ちゃんに合った母乳をつくろうとします。
だからといって授乳中 栄養がどうでもいいという意味ではありません。ママ自身の体力、メンタル、長期的な健康のためにはきちんと食べることが大切です。ただし、それが「厳しい授乳中 食事制限」を意味するわけではないということです。
結論から言うと、多くの人は避けなくて大丈夫です。
授乳中 乳製品 食べていい?
基本的には問題ありません。赤ちゃんに明らかな牛乳タンパクアレルギーが疑われる症状が出ている場合を除き、牛乳、チーズ、ヨーグルト、バターなどを普通に食べても大丈夫です(詳しくは後半で説明します)。
辛い物と授乳中 食事
世界には、授乳中でも毎日のように辛い物を食べる地域がたくさんあります。インド、タイ、韓国、メキシコなどのママたちは、授乳中だからといって唐辛子を完全にやめているわけではありませんが、赤ちゃんはきちんと育っています。
研究では、にんにくやスパイスの風味が母乳に少し移り、それが離乳食の味に慣れやすくする可能性も指摘されています。日本でも、授乳中 食べ物を「塩おにぎりだけ」にする必要はありません。
にんにくと授乳中 食事
にんにくを食べると、母乳の香りや味が少し変わることがありますが、ドイツなどで行われた研究では、ママがにんにくを摂った後の方が、赤ちゃんが長く吸っていたという報告もあります。「嫌がって母乳を飲まなくなる」というイメージとは逆の結果です。
キャベツや豆、ガスが出やすい食べ物について
大人がおならが増えるのは、自分の腸の中でガスがつくられるからで、そのガスが母乳に直接移動するわけではありません。確かに、一部の赤ちゃんは特定のたんぱく質や糖に敏感な場合がありますが、多くのケースでは、ママがブロッコリーを食べたから赤ちゃんが機嫌悪い、という単純な関係はありません。
本当に特定の食べ物を控えた方がいいのは、その食べ物を食べた後に、毎回同じような赤ちゃんの反応がはっきり見られる場合だけです。その場合でも、通常は一時的かつ限定的な「ピンポイントの除去」で足りることが多く、「スーパーの棚の半分を全部禁止」にするような必要はほとんどありません。
「授乳中の食事 = 禁止食品リスト」と考えるより、普通の健康的な食事に、授乳で増えた食欲や疲れに合わせて少しゆとりを持たせるくらいに考えると楽になります。
授乳中 栄養のベースとして、次のようなものを意識してみてください。
野菜・果物・豆類をしっかり
生野菜、温野菜、果物、大豆製品(豆腐・納豆・味噌)、レンズ豆やひよこ豆、玄米や雑穀など。冷凍野菜やカット野菜、缶詰(食塩・シロップ控えめ)ももちろんOKです。完璧でなくて大丈夫。
たんぱく質源をこまめに
卵、鶏肉、豚肉・牛肉の赤身、魚(特に青魚)、納豆・豆腐、高たんぱくヨーグルト、チーズ、ツナ缶、豆類、ナッツや種実類など。忙しい日はサラダチキンやコンビニのゆで卵でも立派な授乳中 食事になります。
良質な脂質
オリーブオイル、菜種油、えごま油、アボカド、ナッツ類、種実類、サーモンやサバなどの青魚。
エネルギーになる炭水化物
ごはん(白米・玄米どちらでもOK)、パン、うどん、そば、パスタ、さつまいも・じゃがいも、オートミールなど。白いごはんやパンも「悪者」ではなく、他の食材とのバランスで考えれば大丈夫です。
新生児育児の最中に完璧な定食を毎食用意するのは現実的ではありません。
赤ちゃんにおっぱいをあげながら片手で食べるコンビニおにぎりとバナナでも、立派な食事です。授乳中 食事の見た目がSNS映えする必要は一切ありません。
母乳をつくるにはかなりのエネルギーが使われます。
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」では、完全母乳で育てている場合、産後半年くらいまでは1日あたり約350〜500kcal程度の追加エネルギーが必要とされています。
カロリー計算を細かくする必要はありませんが、
といった感覚は持っておきたいところです。
目安としては、
もともと体重が多めだった人は、授乳で体脂肪がエネルギーとして使われる分、追加で500kcalまでは必要ない場合もあります。
大切なのは「お腹がすいているのに我慢し続けないこと」と「具合が悪くなるほど授乳中 ダイエットを頑張りすぎないこと」です。
「母乳を増やすために、とにかく水を大量に飲まなきゃ」と聞いたことがあるかもしれませんが、無理に水分を詰め込む必要はありません。
目安としては
日本の気候で普通に生活している場合、授乳中ママの多くは1日1.5〜2.5リットル程度の水分でちょうどよいと言われます。
これは水だけでなく、お茶、牛乳、味噌汁、スープ、果物などの水分も含めた量です。
数字より役立つのは次のポイントです。
飲み物の例
口が渇く、頭痛が続く、めまいがするなどの症状があれば、授乳中 水分が足りていないサインのことがあります。
母乳づくりは、ママの体にとってもかなりの重労働です。授乳中 食べ物を選ぶときに、少し意識しておきたい栄養素をまとめました。
妊娠・出産で鉄がかなり消耗し、貧血気味になっているママも少なくありません。「眠くてだるい」「常にしんどい」が、実は鉄不足だったということも。
鉄を多く含む食品
植物性の鉄は吸収されにくいので、ピーマン、ブロッコリー、いちご、みかんなどビタミンCが多い食材と一緒に食べると吸収が良くなります。
出血量が多いお産だった人や、妊娠中に貧血を指摘された人は、医師から鉄剤を続けるよう言われることもあります。
ママの骨や歯を守るために必要なカルシウム。摂取量が足りないと、体は自分の骨からカルシウムを出して母乳をつくろうとします。
授乳中に目指したいカルシウム量は、1日約650mg以上(日本人の食事摂取基準の目安)です。
カルシウムを含む食品
オメガ3脂肪酸は、赤ちゃんの脳や目の発達、ママ自身のメンタルにも関わる大切な脂質です。特にDHA・EPAは、日本人は比較的とりやすいとされていますが、魚が少ない食生活だと不足することもあります。
オメガ3の主な供給源
日本の一般的な目安では、
魚が苦手、ベジタリアン・ヴィーガンの場合は、藻由来のDHAサプリを利用するのも一つの方法です。授乳中 オメガ3について心配な人は、かかりつけの医師や管理栄養士に相談すると安心です。
ビタミンDは、骨や歯、免疫機能、気分にも関わる栄養素です。日本は緯度的には日光からの合成が期待できますが、日焼け止めや屋内生活が多く、実際は不足しやすいと言われています。
日本骨代謝学会などの情報も踏まえると、
日光だけに頼らず、
などで補うのがおすすめです。サプリを使う場合は、過剰摂取にならないよう、国内基準量内のものを選びます。
ヨウ素は、赤ちゃんの脳の発達やママの甲状腺ホルモンに必要な栄養素です。日本は「海藻をよく食べる国」なので、世界的にはヨウ素不足は少ないとされていますが、海藻をほとんど食べない人や極端なダイエット中の人は注意が必要です。
ヨウ素を含む食品
ただし、昆布だしを大量に飲むなど、ヨウ素のとりすぎも甲状腺のトラブルにつながることがあります。昆布の常食やサプリでの高用量摂取は避け、バランスの良い食事の中で適度に海藻を取り入れるのが良いとされています。
ヴィーガンで海藻もあまりとらない人は、授乳中 ヨウ素について医師や栄養士に相談すると安心です。
ここからは、「絶対禁止」ではないけれど、授乳中 食事として少し注意したいものをまとめます。
コーヒー好きのママに朗報です。授乳中でも、カフェインを完全にゼロにする必要はありません。
カフェインは母乳にも少し移行しますが、日本小児科学会などの情報では、適量であればまず問題ないとされています。
一般的な目安としては、授乳中は1日あたりカフェイン合計200mg程度までに抑えると安心です。
ざっくりとした目安
例えば、
くらいなら、一般的には問題ない範囲とされます。
エナジードリンクやカフェイン入りサプリは、カフェイン量が多くなりがちなので要注意です。
もし赤ちゃんが
などの様子があり、ママがカフェインを多めにとっている場合は、数日〜1週間ほどカフェイン量を減らして様子を見てみる手もあります。
アルコールと授乳に関する情報は、ネット上でも意見が分かれやすい部分です。
アルコールは母乳にも移行し、赤ちゃんの体で分解されにくいため、基本的には飲まない方が安全とされています。
ただ、どうしても飲む場面がある場合、日本産婦人科医会などは「量をごく少なくし、タイミングを工夫する」ことを勧めています。
ポイントは次の通りです。
もし飲む場合の工夫
アルコールとの付き合い方に不安がある場合や、「やめたいのにやめられない」と感じる場合は、早めに産婦人科やかかりつけ医、自治体の相談窓口に相談してみてください。
ここからは「人によっては影響が出ることがあるかも」というゾーンです。
一部の赤ちゃんは、ママの授乳中 食事の中の特定の食品に敏感なことがあります。よく挙げられるのは、
ただし、全員に当てはまるわけではありません。
「玉ねぎを食べたら赤ちゃんが大泣きした」というママもいれば、「キムチ鍋を食べた日に限ってよく寝た」というママもいます。
現実的な対応策は次の通りです。
この「一度やめて・再度少量試す」ことで、本当にその食品が関係しているのかがかなりはっきりします。
ママが納得できる範囲で無理なく試してみてください。
もし、乳製品と大豆、小麦など、複数の食材を同時に抜こうとしている場合は、授乳中 栄養不足になりやすいので、必ず医師や管理栄養士に相談してから進めるようにしましょう。
ほとんどの赤ちゃんは、ママが普通に食べている授乳中 食事にそこまで左右されませんが、ごく一部には本物のアレルギーや不耐症を持つ子がいます。
一番よく話題に上がるのが、**牛乳タンパクアレルギー(牛乳アレルギー、ミルクアレルギー)**です。
ママが飲んだ牛乳や乳製品のタンパク質は、ごく少量が母乳にも移行します。
牛乳タンパクアレルギーがある赤ちゃんは、その少量でも反応してしまうことがあります。
注意したい症状の例
「ちょっと機嫌が悪い」「ガスが多いかな」程度とは明らかに違うサインです。
もし上のような症状があれば
牛乳以外にも、大豆、卵、ナッツなどが問題になるケースもありますが、それらが母乳を通じて症状を起こすのは比較的少数です。
自己判断で一度に多くの食品を除去すると、授乳中 栄養が偏りやすく、ママの体調を崩す原因にもなります。必ず専門家と相談しながら進めてください。
日本では、母乳栄養児へのビタミンD補充について、考え方が少しずつ変わりつつあります。
母乳だけでは赤ちゃんのビタミンDが十分にならない可能性があるとされ、国内でも、リスクの高い赤ちゃんではビタミンD滴下が勧められることがあります。
ママ自身がビタミンDをとっていても、普通量では母乳中のビタミンDは赤ちゃんの必要量には足りないことが多いと言われています。医師の指示に沿って、赤ちゃん用のビタミンD滴下を使うかどうか検討してみてください。
週に1〜2回青魚を食べているなら、多くの場合、特別なオメガ3サプリは不要です。
魚が苦手、完全ベジタリアンなどで魚をほとんど食べないなら、授乳中 オメガ3の補給としてサプリを検討してもよいでしょう。
選ぶときのポイント
その他のサプリについて
迷った時は、自費の高価なサプリをいきなり買う前に、産婦人科や小児科、管理栄養士に相談する方が結果的に安心で経済的です。
今の日本で子育てをしていると、母乳育児、ミルク育児、産後の体型戻し、オーガニック志向など、あらゆる方向からプレッシャーが降ってきます。
「こうすべき」「ああしてはいけない」が多すぎて、ママ自身がすり減ってしまいがちです。
ここで、少し気持ちを楽にするメッセージをまとめます。
意識したいのはこれくらいで十分です。
そして、ある日の授乳中 食事が「菓子パンとコーヒーだけ」だったとしても、それだけでダメな母親になるわけではありません。
完璧な献立よりも、ママ自身が倒れないことの方がずっと大事です。
自分に対しても、赤ちゃんに対するのと同じくらい優しく。
それだけで、授乳中のあなたの体は、ちゃんと必要な母乳をつくってくれます。