産後すぐの時間って、まさに夢うつつのような感覚になりがちですよね。
眠い、涙もろい、身体はあちこち痛い、授乳やミルク、オムツ替え、寝かしつけ、自分の新しい「母親」という役割…。
やっとの思いで赤ちゃんが寝てくれたと思ったら、インターホンが鳴る。
新生児に会いに来てくれる人の訪問が、心強くてありがたいこともあれば、正直しんどくてストレスになることもあります。
この差を分けるのは、多くの場合たった一つ。「境界線(ルール)」があるかどうかです。
産後の赤ちゃん訪問について、きちんとルールや希望を伝えるのは、失礼でもわがままでもありません。
自分と赤ちゃんを守る、とても現実的で、そして自分に優しい選択です。
この記事では、
を、日本の状況に合わせてまとめました。
よくある質問が、
「新生児 面会 いつから大丈夫?」
「祖父母はいつから赤ちゃんに会っていい?」
というもの。
けれど、これに「正解の日付」はありません。
医学的にも絶対的な決まりはなく、目安としてよく言われるのは
という考え方です。
産後10〜14日くらいまでは、とにかく濃くて大変な時期。ママは
と、フル稼働です。
この時期に「短時間なら誰かに会いたい」と思うなら、それもあり。
「両家の祖父母だけ」「本当に気心の知れた友人だけ」にしたい、これもあり。
「自分の体と気持ちが落ち着くまでは、誰にも会いたくない」、これももちろんありです。
シンプルに考えるなら、
という位置づけでOKです。
たとえ相手が祖父母やきょうだい、親友だったとしても、「すぐに赤ちゃんに会わせる義務」はありません。
ひとつのイメージとして、こんな流れがあります。
産後1週目
産後2週目
産後3〜6週目
これはあくまで目安。
「産後いつから面会 OK か」の本当の答えは、
周りの都合ではなく、「ママと赤ちゃんにとって安全で無理がない」と感じられるタイミングです。
「赤ちゃん 面会 マナー」は、訪問する側にとっては意外と分かりにくいものです。
悪気なく、どこまでがOKでどこからがNGかを知らない人もたくさんいます。
だからこそ、シンプルで分かりやすいルールを先に出しておくと、お互いラクになります。
LINEや家族グループ、メールなどで、訪問前にまとめて送っておくのがおすすめです。例えば、
「赤ちゃんに会いに来ていただけるのはとてもうれしいです。
自宅での面会を安心・安全にするために、いくつかお願いがあります。
・赤ちゃんに触れる前の手洗い・手指消毒
・赤ちゃんへのキスはしない(ほっぺ・手もNG)
・体調が悪い時、家族に風邪気味の人がいる時は訪問を控える
・1回の訪問は1時間以内
ご協力いただけるとうれしいです。」
といった感じです。
では、具体的にどんな点を伝えておくと良いのか見ていきます。
新生児は免疫がまだ未熟です。
大人にとっては「ちょっとした風邪」で済むものでも、小さな赤ちゃんにとっては入院が必要になることも。
赤ちゃんを守るための基本的な衛生ルールは、次の通りです。
赤ちゃんに触る前に、必ず手洗いか手指消毒をしてもらう
例外なしで徹底。玄関やリビングにアルコール消毒を置いておき、
「ここでシュッとしてから入ってね」と、ニコッとしながら指さすだけでも十分伝わります。
赤ちゃんの顔や手へのキスは禁止
「そこまで気にしなくても…」と言う人もいますが、これは本当に大切なポイントです。
口唇ヘルペス(単純ヘルペスウイルス)は、新生児にとっては命にかかわることもあります。多くは大人のキスからうつります。
手もすぐ口に入れてしまうので、同じくNGです。
伝え方の例:
「今は感染症予防のために、顔や手へのキスはなしにしています。
元気な時は、頭のてっぺんなら軽くキスOKです。」
体調不良や直近の体調不良があれば、訪問は延期
風邪、胃腸炎、インフルエンザ、コロナ、発熱、咳、口唇ヘルペスなど、少しでも気になる症状があれば来ないようにお願いしましょう。
同居家族に具合の悪い人がいる場合も、基本は延期に。
送るメッセージ例:
「少しでも咳や鼻水、だるさなどの症状がある場合や、ご家族に体調不良の方がいる場合は、念のため訪問を1週間ほど先に延ばしていただけるとうれしいです。」
産後のママとパパは、とにかく疲れています。
楽しいはずの訪問も、長引くと一気に負担に。
おすすめの目安は
くらいです。
そのくらいあれば、挨拶をして、赤ちゃんを少し抱っこしてもらい、
場合によっては飲み物を一緒に飲んで、さっと帰ってもらうのに十分です。
1時間を超えると、どうしても「おもてなしモード」になりがちで、産後の身体には堪えます。
事前にメッセージで、
「まだ産後の回復途中なので、1回の訪問は30〜45分くらいでお願いできるとうれしいです。」
と送っておくと、お互いに時間の感覚がそろいやすくなります。
ここは意外と重要なポイントです。
ようにしておくと、ママの負担が大きく減ります。
というのも、突然来られた時に限って
など、「今は本当にやめてほしかった…」というタイミングに重なりがちだからです。
あらかじめ、
「今は生活リズムがバラバラなので、突然の訪問はごめんなさい、すべてお断りしています。
必ず事前に連絡をいただいて、時間を相談させてください。」
と伝えておきましょう。
それでもアポなしで来てしまった場合は、パートナーに玄関対応を任せて
「今はママと赤ちゃんが寝ているので、今日はごめんなさい。改めて日を決めて来てください。」
と伝えてもらうのがおすすめです。
産後の訪問者は、みんな同じではありません。
会ったあとに「ちょっとラクになった」と感じる人もいれば、「正直、どっと疲れた…」となる人も。
ありがたい赤ちゃん訪問客は、だいたいこんな感じです。
例えば、友人がラザニアやおかず数品をタッパーに入れて持って来てくれて、
赤ちゃんを30分抱っこしてくれている間にママがシャワー、その後サッと食器を片づけて、45分くらいで笑顔で帰る。
こんな訪問者は、まさに「神」です。
一方、もてなしを期待する訪問者はこんなタイプです。
こういう訪問のあと、ママがこっそり泣きたくなることも少なくありません。
自分を守るために、あらかじめ
と決めておくのも一つの方法です。
元々「人の家でも完全にお客様モード」になりがちな人は、
訪問する時期を少し遅らせるか、最初は短時間だけにしておくと安心です。
ここが一番難しいと感じるママも多いところです。
相手が祖父母や義両親だと、なおさら気を使いますよね。
そんな時に役立つのが、あらかじめ用意しておく「産後 訪問 断り方」の言い回しです。
自分の言葉に少しアレンジして使ってみてください。
短く、はっきりしていて、言い訳を長々としなくて良い表現です。
「今はまだ、生活リズムを整えたり、授乳に慣れるので精一杯で…。もう少し落ち着くまで、面会はごく近い家族だけにさせてください。」
「助産師さんから、産後最初の2週間はできるだけ訪問を控えて、休息と授乳に集中するようにと言われていて…。その方針でいきたいと思っています。」
(助産師さん・産院・保健師さんの言葉を「盾」にするのは、日本でもよく使えるテクニックです。)
会いたい気持ちはあるけれど、ルールを守ってほしい時は、条件もセットで伝えます。
「ぜひ来てほしいです。よかったらお昼ご飯を何か買ってきてもらって、滞在は30分くらいでお願いできますか?まだ体力が戻っていないので、短時間だと助かります。」
「土曜の14時ごろなら大丈夫です。ただ、今は赤ちゃんへのキスNGと、手洗い・消毒だけお願いしています。ご協力いただけるとうれしいです。」
「1日に何組も来られるとさすがにしんどいので、1日1組までと決めています。なので、もし大丈夫なら来週の○曜日はどうですか?」
一番言いにくいのが、身内への「まだ来ないでほしい」というお願いです。
「親なのに、祖父母なのに」と言われることもあります。
そんな時におすすめの言い方がこちら。
「会いたいと思ってくれている気持ちは、本当にうれしいです。
ただ今は、私の体の回復と授乳がまだ大変な時期で…。もう少し良くなってから、ゆっくり会っていただきたいなと思っています。準備ができたら、真っ先に連絡しますね。」
「最初の2週間は、夫婦と赤ちゃんだけで過ごして、ゆっくりペースをつかみたいと思っています。個人的なことではなくて、私の体と赤ちゃんの健康を優先したいだけなので、どうか心配しないでください。」
それでも強く押してくる場合は、
「がっかりさせてしまって申し訳ない気持ちはあります。でも、今はこの形が私たち家族にとって一番良いと判断したので、この方針でいかせてください。」
と、相手の気持ちを認めつつ、自分の決定を繰り返し伝えます。
それ以上、細かく説明し続ける必要はありません。
訪問のたびに、ママだけが断り役・説明役になると、あっという間に心も体もすり減ります。
パートナーが「いい人」ポジションのまま、ママだけが悪者になってしまうのも、モヤモヤの原因に。
おすすめなのは、
です。
具体的には、
パートナーが家族グループLINEなどに送る文面の例:
「みなさん、メッセージありがとうございます。赤ちゃんも無事に退院して、少しずつ新しい生活に慣れているところです。
まだ産後間もなくて、ママと赤ちゃんの体調を最優先にしたいので、最初の2週間ほどは訪問の人数と時間を制限させてください。
・訪問前の手洗い・消毒
・赤ちゃんへのキスはなし
・体調不良の時は訪問を控える
・滞在は30〜60分程度
というルールにしています。ご理解、ご協力いただけるとうれしいです。」
産後は、夫婦で一緒に「門番」になって守っていくイメージを持てると安心です。
日本でも、地域や家ごとの文化として
といった慣習がある場合があります。
それが本当にママの助けになるなら良いのですが、かえってプレッシャーになることも。
例えば、
と言われることもあるかもしれません。
そんな時は、相手の気持ちを否定せずに、でも自分の方針は崩さない、という姿勢が大切です。
「昔のやり方や、今までの家の習慣を大切にしてきた気持ちは、すごく分かります。
そのうえで、今回は私の回復を優先したいやり方にさせてください。」
「会いたいと思ってくれているのは本当にうれしいです。
でも、私の心と体の余裕がないまま皆さんに会うと、きっと楽しめないと思うので…。
申し訳ないのですが、落ち着くまではこの方針でいかせてください。」
日本産科婦人科学会や助産師さん、保健センターの保健師さんも、
「産後は無理をしない」「休息と母子の時間を確保すること」が大切と伝えています。
と伝えると、納得してもらいやすいことも多いです。
訪問時期を遅らせたい時は、完全にシャットアウトするのではなく、別の形で「つながり」を提案すると柔らかく伝えられます。
例えば、
など。
メッセージ例:
「当面は、直接の面会はごく少人数に絞らせてください。
その代わり、写真や動画はたくさん送りますね。
3週目以降に体調を見ながら、改めて実際に会いに来てもらう日を相談させてください。」
「新生児 面会 いつからが正しい?」
「赤ちゃん 面会 マナーって、どこまで言っていいの?」
と検索する人の多くは、
「自分の感覚を優先していいんだろうか」と迷っているのだと思います。
ここではっきり伝えたいのは、次のことです。
もし誰かがその境界線を尊重してくれないとしたら、それはあなたが「厳しすぎる」のではなく、
その人が「ママと赤ちゃんの状態より自分の気持ちを優先している」というだけです。
これは、あなたの産後の時間であり、あなたの身体であり、あなたの赤ちゃんです。
それを決めていいのは、ママとパートナーであるあなたたち自身です。